manie's blog

@cz500c

テストでいい点を取る方法

高校1年生の時、520人いる学年で下から2%でした。高校3年生の時、上から1%でした。成績は3ヶ月ごとに100人抜きぐらいで良くなりました。

 

高校に入学して最初の試験ですごい状況だったので、こりゃアカンと思って考えました。特に天才でもないし、努力は嫌いだし、お金がかかることはできないし、そもそも勉強が嫌いでした。

 

そこで自分なりの勉強法を考えました。板書ノートをやめ、授業の予習をやめ、テスト前の一夜漬けをやめました。その代わり授業はしっかり聴きます。

 

 

そもそもテストで点を得る方法とは何か?

 

  「何も見ないで答えを書く」ことです。

 

勉強とは「何も見ないで正しい答えを書けるか確認する作業」であるべきです。そこで勉強の前にやるべき重要な訓練があります。

 

 

ある問題に臨んだ時「解けそうか解けないか」を見抜く力です。

 

解けない・解けそうを判定するのはシンプルです。感覚的なものです。訓練すると鋭敏になっていきます。問題を見た瞬間に解けると確信した場合、直感はほぼ正しいです。見た瞬間に解けないと感じたらその直感も正しいです。

 

問題をよく読んで、アレかな?うーん…となった場合は頭の中で解き進めてみます。数分でスムースに回答に至った場合、解ける方に分類します。長い時間をかけて解ける場合は解けない方に分類します。

 

この解ける解けない分類をできるだけ高速に行うように練習します。1時間考えても解けない問題だと判定するまでの時間を30秒以内に短縮するのが理想です。

 

では実際に勉強を行いましょう。

 

解けない分類の問題を実際に解いてみます。たぶん解けません。解けない理由を探しましょう。

 

まったく知らない問題だった場合、あなたのミスではありません。解けなくて当然です。とくに何もする必要はありません。教科書を読んで友人や先生に聞きましょう。後ほど再チャレンジです。

 

頑張って解いたけど誤答だった場合は不正確な理解をしています。しかしあなたは問題を解くための多くの道具を持っています。教科書を読み直してなぜ間違えたのか確認しましょう。あなたは間違えた理由を探す能力を持っています。間違えた原因は他の問題すべてに適用出来る重要な道具です。道具が増えれば増えるほど間違えなくなっていきます。この問題は「解ける解けない分類」をするまえの問題に戻しておきます。

 

ほとんど正答だったのにちょっとしたミスや勘違いで誤答となった場合。これは最悪の事態です。学習過程に致命的な欠陥があることを示しています。勉強の目的は「何も見ないで答えを書く」ことです。正しい答えが書けなかった原因が題意の理解と導出過程にない状況です。教科書も問題集も教師も塾講師も友人も、誰も解決法を知りません。ここだけは自分で解決するしかありません。また、この状況に陥る条件や状況は個人ごとに同じ傾向にあるので、改善すればするほど改善効率が向上していきます。勉強の神髄はこの作業にあります。徹底的に戦わなければなりません。

 

解けないと思っていても思いがけず正答した場合は解き直す必要はありません。永遠にです。

 

次に解ける分類の問題を実際に解いてみます。数秒から数分で回答に至るはずです。回答したら解答を確認します。

 

正解ならその問題は永遠に解き直す必要はありません。

 

思いがけず誤答した場合、その問題はあなたに取っての落とし穴です。これは「解けない分類だけど意外にもほぼ正答だったのにミスで誤答」よりもさらに致命的な状況です。教科書に直し方がないどころか「自分でも直し方が分からない」可能性があります。正答を何度もノートに写したり類似問題を正答して不安を消そうとしても現実逃避に過ぎません。現実に立ち向かい、乗り越えねばなりません。学習において最も強固な壁となる障害です。実際に大学入試などの試験に臨んだ時、最大の敵となります。ひとつ敵を倒すたびに他の全ての問題に潜む敵も倒せます。最も長い時間と精神力を投入すべき敵です。

 

 

勉強の過程で遭遇する致命的な事態を解決するには、授業を受けるのが最適です。

 

 

まず授業中は教科書を閉じ、ノートも閉じ、筆記用具は片付けます。先生のしゃべる内容を聴き黒板の文字を読みましょう。このとき最も大事なのは「集中しないこと」です。一言も漏らさず記憶しようとしたりできるだけ多くのことを理解しようとしたりするのは逆効果です。遠い目をしてぼんやりと聴くことが重要です。

 

このまま授業が残り5分ぐらいの尺合わせの時間になるまで続けます。

 

残り5分になったら、先生を完全に無視して一気に集中力を高めましょう。授業で見て聴いたことを思い出します。記憶を反芻します。

 

ここで「解ける・解けないの見切り」が役に立ちます。思い出せるか思い出せないかを瞬時に判断します。もし思い出せたらその授業は「力を抜いて聴いているだけで理解出来る内容」です。ちょっと忘れかけていたら「少し真剣に考えれば理解出来る内容」です。ほとんど忘れていたら「前提となる基礎が足りないか、まだ自分に取って高度な内容」だと判断出来ます。

 

この作業をすべての授業で行います。かなり大変な作業ですが慣れてくると「寝ていても理解出来るどうでもいい授業」の間に別の授業の反芻ができるのでどんどん効率が上がっていきます。勉強時間もここに作ります。

 

定期テストが終わったときに間違えた問題だけを勉強します。知らなくて解けなかった問題は教科書を読むことで補います。

 

得意科目の授業は不得意科目の勉強時間に充てられます。やればやるほど時間が余っていきます。登校してから下校するまでの間にいくらでも勉強できます。理科の時間に現国を勉強したり英語の時間に社会を勉強したりできるようになります。

 

授業を受けたけど定期テストに出題されなかった問題があるはずです。しかしあなたはすでに「解けるか解けないか」を高い精度で判定出来る能力を持っています。基礎がないのか応用出来ないのかミスで間違えたのかも判定出来るようになっていきます。しかもミスは自己との戦いを経て級数的に逓減していきます。どうしても不安なら問題集を1冊用意すると良いでしょう。あなたはパラパラとページをめくるだけで安心を得られるはずです。

 

この方法を使うと直後の定期テストは高確率でひどい結果になります。その代わりもう一度同じ分野が出題されるとほとんど誤答しません。また1年後の定期テストは非常に良い成績になります。基礎が確立しているので続き物の分野が得意になるのです。2年後はさらに有利になり、応用分野だけに注力出来ます。

 

この勉強法は試験に臨んだ時にリラックス出来るという利点があります。解けるか解けないかの判定訓練により試験中の時間配分が精密に行えます。解けない問題に無理に立ち向かってパニックになったり解けるはずだった問題でつまらないミスで誤答する確率が非常に低くなります。ほぼ同じレベルの集団で試験を受ける状況で大変有利です。

 

この方法の欠点は限界を超えられないことです。能力を最大まで引き出すだけです。勝てない相手には絶対に勝てないし越えられないハードルは高いままです。人脈を使って単位を取得する大学生活や労働環境での問題解決にも使えません。さらなる応用が必要です。

 

高校生は学校に行って授業を受けるだけでいいのです。