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manie's blog

@cz500c

トレードから錯誤相関を排除せよ

買った途端にゲロ下げ

損切りしたら上がる

買いなおしたらゲロ下げでリバなし

いつもコレだよクソがっ!

 

そんな風に感じるのは理由があります。錯誤相関と言います。

事実と事実に関係があると思いこむ錯覚のことです。

 

 

放送大学の錯覚の科学#7で錯誤相関という言葉を知りました。

放送大学 授業科目案内 錯覚の科学('14)

年間番組 | 放送大学 - テレビ・ラジオで学ぶ通信制大学

http://www.ouj.ac.jp/hp/bangumi/nenkan/bangumi_1/h27/pdf/bangumihyo.pdf (9ページ)

今期は水曜日の午前10時30分から放送。8月29日21時30分からの集中放送もあります。

 

錯誤相関とは「この後にまた起きるだろう」と思う勘違いのことです。講義では古いケーキと腹痛の関係が例になっていました。

 

古いケーキを食べて腹痛になったら、ケーキが悪いと言えるための論理的前提があります。「ケーキを食べなかった時に腹痛が起きない」「ケーキを食べたが腹痛は起きない」「ケーキを食べなかったが腹痛が起きた」の3つの事象の発生確率の大小関係です。四分割の表で考えると漏れがありません。

 

  腹痛が起きる 腹痛が起きない
ケーキを食べる ケーキを食べたら
腹痛になった (a)
ケーキを食べたが
腹痛にならない (b)
ケーキを食べない ケーキを食べていないが
腹痛になった (c)
ケーキを食べていないし
腹痛にならない (d)

 

4種類の人をたくさん集めて人数の分布を見る必要があります。その結果はさまざまな結論を導くはずです。結論の条件は式で表せます。

{ \displaystyle \frac{a}{a+b} \ge \frac{c}{c+d} } ケーキを食べると腹痛になる(なりやすい)

{ \displaystyle \frac{a}{a+b} = \frac{c}{c+d} } ケーキと腹痛には関係がない

{ \displaystyle \frac{a}{a+b} \le \frac{c}{c+d} } ケーキを食べると腹痛にならない(なりにくい)

 

通常は古いケーキと腹痛には相関があります。 調べるまでもありません。さっきやったことが今起きていることに関係があることがほとんどだからです。人間はさっきと今の事実に関係があると感じます。そういうふうに出来ています。直面する現実に効率よく対処できるように進化したからです。いちいち四分割して分布を調べません。起きた事実だけで相関を感じるのです。

 

ガンが治る方法を探している時に「アガリクスでガンが治った人」の体験を聞くと「残り3マス」を確認するまえに相関を感じるのです。アガリクスの使用とがんの治癒に関連があるのではないか?

 

痩せる方法を探しているときに「朝食にバナナを食べたら痩せた人」の体験を聞くと「残り3マス」以下略

 

受験勉強をしているときに「とある勉強法で東大に合格した人」の体験を以下略

 

100万円を2億円にした主婦の秘密を大公開以下略

 

無職30歳ニートが殺人事件を起こしたからニートは以下略

 

ハンバーガーに歯のかけらが入っていたからあの店は以下略

 

9回裏2死で逆転満塁ホームランを打ったからピンチに強いバッター以下略

 

連続でサヨナラ負けしたリリーフ投手は次もきっと以下略

 

例を挙げればキリがありません。相関は四分割して確率の大小関係を比較する必要があるのに、ひとつの成功例(失敗例)を事実として突き付けられると錯誤相関が生まれます。

  

買うと下がる株においても同じことが言えます。

 

「株を買うと下がる」と言うには四分割した事象の確率の大小関係を調べる必要があります。

  株価が上がる 株価が下がる
株を買う 株を買ったら
株価が上がる
株を買ったら
株価が下がる
買わずに様子見 様子見したら
株価が上がる
様子見したら
株価が下がる

 

調べればわかることですが、ほぼ関係ありません。もし本当に相関があるなら自己売買を分析することで凄腕トレーダーになれます。

 

売買(と売買しなかったこと)を記録することで

資金が減っている(増えている)のは買うタイミングにあまり関係ない

とはっきりわかります。負けトレーダーが陥る錯誤相関をひとつ排除できます。

 

私もそうでしたが、銘柄選びと売買タイミングは資金が増える(減る)こととほとんど関係がありません。調べれば調べるほど関係がありません。大事なことは仕掛ける株数です。損切り利食いの値幅です。

 

他にも「関係があると思っているけど実際には錯誤相関で、何の関係もない」ことがいっぱいあります。

 

スマホゲームのDL数やセールスランキングと株価の相関があるかどうか。

 

決算短信とコンセンサス予想に相関はあるか。

 

岡三投資ナビの「有望テーマ」と株価に相関はあるか。(逆相関があります)

 

調べれば調べるほど株価に相関のある数字は見つかりません。企業収益と株価すらも「相関なく動く時期」だってあります。ほとんどの「株価と関係あるはずの数字」はきっかけづくりに過ぎず、未来予測に使えません。勝ちトレーダーはほぼすべての錯誤相関を排除しています。

 

ではどうすればいいのか。

 

負けトレーダーが錯誤相関を感じている時を探せばいいのです。

 

レンジもトレンドも錯誤相関です。そもそも株価は「直前に約定した価格」にすぎず、1秒後の株価について何も保証しません。だから勝つトレーダーはレンジとトレンドを探し続けます。見つけたら乗ります。それだけです。負けトレーダーが錯誤に気づくのは資金を失った後です。

 

来週はアンカリングとプロスペクト理論。重要な概念です。

 

 お金ください。

錯覚の科学 (放送大学教材)

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