manie's blog

@cz500c

チャートパターンを見て何かを感じるのはなぜか

目がテン、毎週見てる。14日遅れだけど…。

 

元ネタ 知識の宝庫!目がテン!ライブラリー 錯覚の科学

http://www.ntv.co.jp/megaten/images/rogo.gif

錯視を利用した痩せて見える服装には納得。あと、網目おっぱい。

 

 

錯視の原理の詳細は未だ解明されていませんが、人間が何を見誤るかの例は多数発見されています。

錯視 - Wikipedia

 

 

トレードの話。

 

カニッツァの三角形 - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/55/Kanizsa_triangle.svg

何もない所に何かがあるように見えるのは人間の機能です。川の流れが岩陰に隠れても、向こう側に水があると判断できる方が生き残れます。獲物が草むらに逃げ込んでも、どこから飛び出てくるか予測できた方が有利です。

 

この機能によって、人間は「トレンドラインを見つける」ことができます。本当はトレンドラインなんてないのに、「あるように見えてしまう」のです。だから私はトレンドラインを信仰しています。

 

信仰と言っても「かならずサポートされるはず教」でもないし「つねにブレイクするはず教」でもありません。サポート(あるいはレジスタンス)になると考える人たちとブレイクするといいなと思っている人たちがせめぎあう境界線が「常に存在する」と考えています。

 

見えないものがどうして見えてしまうのかを知ることは、幽霊におびえて右往左往する人たちを研究することと同じだと考えています。狩る側に回るには必要な能力です。

 

 

ポンゾ錯視 - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/02/Ponzo_illusion.gif

フラッグ(三角持合い)がブレイクする時は、完成する三角形の半分から4分の3ぐらいのところが多いです。同じ値幅の動きが2度起きても、後で起こった方がより多くの参加者の心理を動かすと考えられます。

 

キャリアDCの日足チャート。(2か月)

最高値からチャート右端までは三角持合いに見えます。持合い中の胴体の長い陰線が3本ありますが、始値から終値までの値幅の大小関係を把握できるでしょうか?答えは次の図で。

f:id:manie:20150627071310p:plain

 

答え。

f:id:manie:20150627072501p:plain

 

値幅32円と35円の差異を把握できたでしょうか。値幅60円と値幅32円がほぼ1対2になっていることを認識できたでしょうか。他の陽線やヒゲを含んだ値幅ではどうでしょうか。

 

 

ザンダー錯視 - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/68/Sander_Illusion.svg

緩いトレンドのある銘柄にチャネルラインを引くことがあります。チャネル内部でさらに短期のトレンドが発生してから反転すると発生する錯視です。ほとんどの場合「いつもより長くイライラ」します。不思議な感覚です。

 

大和ハウスの日足チャート。(6か月)

トレンドに合わせたチャネルラインを引いてみました。ミドルバンドよりもう少し下にチャネルラインがあるように見えます。ザンダー錯視における「ちょうど長さが同じに見える場所」に押し目買いポイントや売り買いのぶつかる場所があるように思えます。

f:id:manie:20150627073651p:plain

 

錯覚だ!錯視だ!と頭でわかっていても、お金儲けのことで頭がいっぱいに、さらには大勝ちしたり大損したりして冷静さを欠いていると、ほとんどの場合は錯視に気が付きません。

 

原因は分かった。ではどうすればいいのか。対策は3ステップです。

 

  • 現状に対処する。
  • 再発を防止する。
  • それでも再発した時の行動を決めておく。

 

現状は錯視で勘違いしている状態です。復旧しましょう。

錯視による思い込みを排除するために、100回トレードしてみましょう。ただし「思った方とは逆に仕掛ける」「他の人の指値がいっぱい入っている」ことが条件です。意外に損しません。逆をやろうがそのまま仕掛けようが結果は同じなのです。

この試行を終えることで「これから上がりそうだな」などの妄想は起きなくなります。相場観を全く持っていない事を理解できます。

 

次に再発を防止します。

人によって「あっ、上がりそう」と思うポイントは違います。だから自分自身が何を思って行動に移すのか記録し分析する必要があります。おススメの分析方法は「チャートを見ながらひとりごとを言う」です。

『おっ、新高値取ってきたか。明確な上昇だな。しかし今買うべきか。前回の押しも結構深かったし、高値で飛びつくのは危ないなぁ。となると押し目買いか。どこまで上がるかは分からないが、押して来たらちょっと買ってみるか。とりあえず25日線まで落ちてくるまで監視しておこう』

同じチャートを見ても、もし持ち株であれば別のことを言うでしょう。

『よし、予定通り高値ブレイクして新高値。買い増しだ。狙い通りだもっといけ。信用売りを踏みあげてどこまでも上がるはずだ。ブレイク価格で手仕舞い注文を置いて利益を伸ばす。』

どうなると心が動くのか、分析するのは簡単です。

分析したらルール化します。自分の直感がうまく働くパターンだけを抽出して条件を確定します。「昨日の陰線がきつそうだからどうのこうの云々」のような後付のその場ルールを排除します。そのような「うまくやれるはず理論」は、すべて無駄なのです。うまくやれるはず理論を見つけた気になったら「その逆を仕掛ける試行」をするべきです。聖杯はありません。

 

最後にそれでも再発した時の対策をしておきます。

仕掛けが約定したら成行の損切り注文を入れます。損切り注文を入れたところで確信通りに動けば約定しないのですから問題ありません。損切りになったのなら目論見と違うのですから行動と手仕舞いが一致しています。

 

私は移動平均線・MACD・トレンドライン・出来高を根拠にトレードしています。

日々勉強。