かつて読書感想文を書いたサスペンスについて
物語は3部構成となっている。捕り物編・脱獄編・断罪編である。
捕り物編
全編通して登場するTは冒頭で罪を犯す。被害者であるJとBはTを罠にかけて捕らえることに成功し、物語は一旦の収束を迎える。結末は衝撃的である。JはBにTの調理を命じる。加害者を被害者が食べるのである。
脱獄編
Tは死に直面してBに対する頭脳戦を仕掛ける。Bには余裕があり隙もあった。故に負けた。TはBを撲殺し、逆にBを調理する。そしてJの帰宅を待ってTは勝利宣言をし、去る。そこで突然Uが登場する。謎の他人Uである。Tの命でUは代理復讐を誓う。
断罪編
UはTに巧妙に近づき信用を得るが、その実断罪者である。Uは優しい言葉とは裏腹に卑劣で残虐な仕打ちを繰り返す。Tは裏切られ続けていることに気づかない。気づいたのは溺死殺人が完了するその瞬間である。UがTに断罪完了報告をすることで物語は終わる。
犯罪に対する殺意・殺意に対する殺害・断罪としての殺害。ほとんどの日本人が知っている話なのに救いがなさ過ぎる。バッドエンドが連続した上に誰も救われない。
だがなぜか好きである。夜神月vs必殺仕事人である。Uのエアリプ感がすごい。
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