株取引で損ばかりしている人が気づかないこと
実体験として。そして解決策のメモとして
- プロ級トレーダーと初心者は何が違うのか?
- 繰り返し損してしまう!それはなぜか?
- 損失スパイラルを抜け出す方法
プロ級トレーダーと初心者は何が違うのか?
実は素人トレーダーもプロ級トレーダー(トレードだけで生活している人)もほとんど同じ事をしています。有名トレーダーがやんわりトレード内容を公開していたので検証してみます。
売買代金トップのマーベ、 アルゴと闘いまくって、なんとか本日プラった。今のところ。 ちょっと様子見。 pic.twitter.com/5Qe4K8BVun
— RING (@xRINGx) 2014, 12月 18
RING on Twitter: "売買代金トップのマーベ、
アルゴと闘いまくって、なんとか本日プラった。今のところ。
ちょっと様子見。 http://t.co/5Qe4K8BVun"
12月18日のマーベラスのチャートです。ギャップダウンで始まって売買代金を集めながら午前は急上昇していました。青く囲んだ辺りの売買のようです。
たくさんの新規エントリーがありますが、私が注目するのは2つです。
新規売買で2100円と2131円があります。拡大してみます。
なぜここで新規エントリーしているのでしょうか?
非常に参考になるエントリーです。出来高が根拠ですね。
2100円は節目。2131円は直近高値ブレイクです。
節目は「指値注文が集中している価格」です。節目をまたいで株価が変化すると反対売買をした人たちが相対的に多い瞬間ができます。
この場合は「2100円の売り指値がたくさんあった」ので2100円を超えた時点では「2100円で買った人がたくさんいる」状態になります。たくさんの人が含み益を持って居るのでいつもより「売らずにがまん」する人が多くなります。しかも当日は2100円以上の時間帯は無かったので「2100円より値段が上の状況はみんなが含み益」なのも有利です。
2131円はブレイク買いです。2131円からいったん下落した時は一時的に「高値掴みして含み損」の人たちがいましたが、再び2131円を超えた時点では「みんなが含み益」なので売り注文が出にくいタイミングです。出来高も伴っていてすばらしいエントリーだと思います。
ですがある意味普通の、ごく普通のエントリーです。
午後は株価が下落しました。新規エントリーは2070円付近です。
やはり「出来高を伴った」変動でエントリーしています。
最初のエントリーは、株価が下落するものの午前の安値を割っていないエリアです。リバウンド狙いの買いなのか順張り空売りなのかはわかりません。リバウンド狙いならすぐに損切りになってしまいますね。
しかしそのすぐ下、午前の安値を割ったエリアでも新規エントリーしています。これは空売りでしょう。
すばらしいエントリーです。
しかし「プロ級のスペシャルテクニック」ではないようです。このぐらいなら私にもできそう!と思うのではないでしょうか。
私もかつてはそう思っていました。すぐに真似できると。でもうまくいきません。
いろいろ勉強してみましたがやはり「覚えてみるとそんなに難しいことはない」にも関わらず「利益はでない」のです。
なんで儲からないの?
繰り返し損してしまう!それはなぜか?
実はトレードで最も重要なことはエントリーのタイミングではないのです。
何株買うか
が最も重要なのです。よくみるとトレードごとに株数が違います。手じまいするときも少しずつ手じまいしたり一気に利食ったりしています。
この株数の調節が「トータルで利益を出す」ための必殺技なのです。プロ級トレーダーはこの作業が自然にできます。直感で「いつもの株数」で仕掛けます。
素人は深く考えずに「毎回1000株買う」などと自殺行為を繰り返します。これではトータルで負けてしまいます。
実際に1000回トレードして980回損切りをすると理由が分かります。全力で行くべき時と様子を見ながらエントリーする時とダメもとで掛け捨てる時などを使い分けるべきなのです。
よくみると「押し目買いでは少な目に」「ブレイク買いはいつもの株数」「吹いたら少しずつ利食い」「下落の兆しで一気に利食い」の傾向があるように感じます。
損失スパイラルを抜け出す方法
まず、自分の思いつく最良のトレード改良法をできるだけたくさん考えます。たとえばこんな感じです。
- チャートパターンから株価上昇の兆しを探す訓練をする
- インターネットで 株価予想ブログを探して的中率を検証する
- 決算短信の予測精度を上げる
- ……
そしてこれらをすべて捨て、まったく逆のことをします。
- 絶対上昇すると思ったら空売りしてみる
- サイコロで買うか売るか決めてみる
- 業績予想が良ければ売り悪ければ買ってみる
- ……
「おそらく最悪の方法」でトレードを数十回以上繰り返してみて「思ったよりひどいことにならない」と確認します。
その結果から「素人の浅知恵は無駄である」と確信できます。
浅知恵どころか素人はトレード全体を勘違いしています。 トレードが何をして利益を得る行為なのかを勘違いしています。
株取引でトレーダーができることは4つです。これは素人でも知っています。
素人はこの4つの要素のどれが重要か、どれが研究すべき対象かも勘違いしています。自分が素人である内は勘違いを確認できます。
素人は買いしかやりません。売りが怖いからです。根拠もなく。なぜなのでしょうか?それは「資金を失う量」を計画できないからです。人間は未知のものに恐怖を感じます。解決すべきです。
素人はエントリー方法のマニアです。ですが手じまいについて何も考えていません。株価が10倍になるまで売るつもりがないからです。「このぐらい株価が上昇すると売りたい人が増えてくる価格だ」「チャートの崩れで売ろう」と想定しておくべきです。
素人は株数を気分で決めます。「適切なポジションサイズ」でググれば広く深い議論があることに気づけます。研究すべき最重要の要素です。
素人は「銘柄選びが最重要」と考えます。違います。銘柄は売買代金が集中していればどれでもいいです。できれば乱高下しているほうが良いです。毎日「やるべき銘柄」は変わります。数日のスイングでも同様です。
素人は「売買タイミングが重要」と考えます。割とそうでもないです。買い増ししたり半分利食いしたりすることで取得単価と変動リスクを調節できるので「最初に手を出す瞬間」の重要性はあまり高くありません。
損を繰り返す素人である間は、あらゆる行動が「なおすべきポイント」です。詳細にすべての売買を記録しチャートパターンの何を見て買いを決断したかを検証すべきです。
私は資金の1%を25日ATRの2倍で割ってスイングトレードの株数としています。押し目なら半分ずつ、ブレイクなら全株仕掛けます。翌日の持ち越しで高値をとったら同じ株数買い増します。5日連騰したらその月は勝ちです。4連騰が3つでもいいです。そのために含み益の載った株のほとんどは翌日同値撤退か損切りになります。
私はまだ初級者です。日々研究です。
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