買い増しするべきか
Market Data Researchさんから私の記事に言及がありました。ありがたいことです。
素人トレーダーが上昇過程の株を買って(なぜか)損切りするまでの記録 - manie's blog
たくさん学べることがある記事。自分でやるとすれば増し玉の枚数と、ストップ位置の設定方法を見直すでしょうか。あと追いかけ買いはリスクリワードレシオの低下を招くので、悔しいけどやらない。戦略に従えない原因を追及されているっていうのはとても良いことだと思う。戦略の改善よりも重要。>RT
— Market Data Research (@MD_Research) 2014, 12月 23
結論としては私は買い増しをやめません。見た目はとてもつらいトレードになります。でもそれでいいんです。むしろ気分は楽です。
- リスクリワードレシオとは何か
- 私の損益グラフ
- なんでこんなバカなことをしているのか
リスクリワードレシオとは何か
そもそもリスクリワードレシオとは何か。日本語で言うと想定利益損失比率。通称R。リスクリワードレシオはトレーダーにしか通用しない曖昧な概念です。
例えば以下のチャートの場合。最終日の陽線の高値の価格で買い、上と下のどちらかの線に達したら売る、というトレードの想定Rは1対1です。あらかじめ想定しておく損失金額と利益の比率がリスクリワードレシオです。
リスクとリワードが1対1のトレードを繰り返して利益を得るためには勝率が50%以上必要です。つまりこういう感じ。
リスクリワードが1対3のトレードならこんな感じ。理想のトレード。こんなに勝率が高かったらどんどん儲かっちゃいます。
リスクが大きくてリワードが小さいとこんな感じ。勝っても勝ってもトータル負け。勝率80%を超えても損になることも。
私の目指しているトレードはどういうのかというとこんな感じ。
毎日毎日損切り損切り。含み益が出ても翌日の買い増しでトントンになって同値撤退か損切り。2連騰してようやく利益がちょっと出る。大きく利益が出るのは何十回もトレードして1回か2回…。そういうトレードでトータルで勝とうとしています。
私は建て玉一つについてのリスクリワードレシオは重視しません。買い増しを繰り返して利食いするトレードでひとつ。買っていきなり損切りでひとつ。買って翌日買い増しして損切りのトレードでひとつ。それぞれをトレード単位としてリスクリワードレシオを捉えています。
私はリスクリワードレシオが低下するどころか向上することを考えて買い増しを選択しています。Market Data Researchさんは正しいです。ですが私も同じことを狙っています。建て玉単位のRなのか買い増しも含めた1銘柄のトレードひと塊でのRなのかの違いです。
私の損益グラフ
実際の損益グラフです。オレンジが資産残高。青が日々の決済による損失と利益です。青の線を見るとほとんどの日は損切りと同値撤退しかしていません。
毎日毎日損切り損切りでオレンジの線はじわじわ下降していきます。一番ひどいドローダウンはマイナス10%です。でも資産が増えるときは「たったひとつのトレードで」プラス20%ぐらい取ります。
取れるときはいつも同じです。エントリー、上昇&買い増し、上昇&買い増し、……、上昇&買い増し、下落&全建て玉決済。それ以外のトレードはひたすら損切りです。ときどき3連騰した時はようやくちょっとプラス。勝率は果てしなく低いです。勝てる日でみると20日に1回。トレードだと勝率は2%以下です。
なんでこんなバカなことをしているのか
素人としての素質がそうさせるのです。
私はちょっと含み益が出るとすぐに利食いをする癖がありました。資産が0.1%増えるトレードを繰り返せばいいと思っていました。そしてさらに悪い癖があります。
「先日のニューヨークダウの大幅下落を受け、日本相場は軟調な展開となり…」
大きめの含み損を抱えてしまうと下降中のダメ株を買い増しして、失敗した建て玉を救い出そうとするのです。ちょっと多めに買うことでほとんどの場合は助かります。むしろ利益になったりします。これはすばらしい。ナンピン素敵。
そうするうちに「本当に助からない状況」に遭遇します。買ったら下がる、また買う、下がって買う、買ったら下がる…精神の限界と破産確率の限界を超えます。ブン投げて巨大な損を確定します。資産は大きく減ります。
絵で書くとこんな感じ。
私は儲かると思って正しいと信じて行動しました。その結果が「資産が大きく減った」という現実。これはもう認めるしかありません。私は無能であると。
ならば逆をやればいい。やってること全部逆にすればいい。
ちょっと損が出たら損切り。利益が乗ったら買い増し。でもすぐ利食いしない。また上昇したら買い増し。利食いは徹底的に先送り後回し。利益を伸ばして伸ばしてついに下落に転じたら利食い。
この方法、確実に儲かります。ただし前提があります。
買いか売りかの判断が正しい
だから投資主体別売買動向・NH-NL・信用倍率・信用評価損率・騰落レシオ・裁定買残(株数・金額)を毎週チェックして日経平均株価のトレンドと同調しているセクタとテーマ株を探す作業は必須なのです。もし間違えても1週か2週のずれなら問題ありません。
いまはみんな買いだと考えているはずです。だから買うのです。私の売買ルールでは「みんなが買うときに買う」ことが正解です。
こんな記事がありました。
みんな買ってるときに買うと何が起きるか - シバイチのトレーディング千夜一夜
私もその通りだと思います。素人は最後まで買い続けてくれます。その直前まで私も買います。相場が上昇から下落に転じたかどうか、常にチェックすることが重要だと思います。
日々勉強です。